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ミステリの祭典

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ミステリー・アリーナ

作家 深水黎一郎
出版日2015年06月
平均点6.29点
書評数21人

No.1 6点 kanamori
(2015/07/08 18:44登録)
大晦日恒例のテレビ企画・犯人当て推理ゲーム「ミステリー・アリーナ(推理格闘場)」が、ミステリーオタク14名を回答者に迎え開催されていた。いち早く正解すれば高額の賞金が貰える一方、外した参加者には悲惨な運命が待っているのだが-------。

ミステリのタイプとしては、デビュー作の「ウルチモ・トルッコ」(=改稿改題「最後のトリック」)と同系統の、コード型本格ミステリの趣向を弄ぶような作品になっている。
全編にわたり”多重解決”に淫しているが、早押しクイズ形式になっている点がキモで、回答した次の章で新情報が出てきて、前の推理が否定される展開が繰り返される。最終的に15通りの解決という”多重解決の極北”を目指し、標榜するチャレンジ精神は評価したい。また、それを成立させるための伏線の多さには感心を通り越して呆れるばかりだ。
ただ、多重解決といっても、同じ情報を基に着眼点の違いによって異なる解を導き出すのが本来の意味の”多重解決”だと思うので、新事実が出てきて解が変わるのはあたりまえでは?と思えたことも事実。
あと、野暮を承知で付け加えると、テレビ企画なのに、問題編が推理ドラマ(映像)ではなく小説の形で提示されるのはさすがに不自然。そんなテレビ映えしない番組が成立するとは思えないw 

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