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ミステリの祭典

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誤植聖書殺人事件
オーガスタス・マルトラヴァースシリーズ

作家 ロバート・リチャードソン
出版日1988年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2015/05/22 08:52登録)
(ネタバレなしです) 英国のロバート・リチャードソン(1940年生まれ)の1985年発表のミステリーデビュー作である本格派推理小説です。希少な誤植聖書の盗難事件で幕開けしますが扱いは非常にあっさりしています。聖書に関する説明が簡潔なのは個人的には歓迎です。メインの事件は失踪事件で、失踪者はなかなか発見されませんが生存は絶望視される展開となります。猟奇的な要素もありますがこちらの描写もあっさりしており、地味なプロットながら端正にまとまっていて謎解き伏線もしっかり用意されています。動機がちょっと珍しいのですが、人物描写もまた抑制が効いているためかインパクトが弱くなってしまったところが惜しいです。

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