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ミステリの祭典

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人質
道警シリーズ

作家 佐々木譲
出版日2012年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2015/05/10 21:58登録)
 冤罪で4年間刑務所暮らしを強いられた男、中島喜美夫が、札幌にある洒落たワイン・バーに居合わせた客を人質にとって立てこもり、自分が冤罪を着せられた当時の刑事部長の謝罪を求める。偶然(だんだん行き過ぎの感もしてきたが…)そこに居合わせた小島百合巡査。純粋な冤罪被害者の要求からの事件と思われたが、どうやら裏があるような―。
 複数の事件を巧妙に一本につなぐことも多い本シリーズの中で、この作品は基本的に2本線で解りやすい。しかもこの仕掛けの発想は秀逸だと思った。
(ネタバレ)
 とはいえ、相手が絶対に公にできないネタでの脅迫なら、やはりわざわざ衆目を集める方法をとるよりも、徹頭徹尾陰でやったほうがよいのでは…。考えられる一番の理由は、人質となった家族にも本当のこと(つまり脅迫相手の汚い部分)が解らずに済むということだが…。いくら暗号的な文句でやりとりするとはいえ、HPのような公の場でやり取りするのもあまりに安易な気がするが…

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