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ミステリの祭典

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偽証裁判
ウィリアム・モンク警部&へスター・ラターリィ

作家 アン・ペリー
出版日2015年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/03/12 11:22登録)
(ネタバレなしです) 1994年発表のウィリアム・モンクシリーズ第5作です。犯人当て本格派推理小説としてはこの真相は面白くありません。ネタバレになるので詳しく書けませんがこれなら誰でも犯人に仕上がることが可能です。しかしそれ以外は実に充実しており、創元推理文庫版の上下巻合わせて650ページを超える分量が気にならないほどの面白さです。皮肉の応酬が印象的な法廷場面(何とフローレンス・ナイチンゲールが登場します)も印象的ですが、その後の劇的な展開(意外な人物が活躍します)もページをめくる手が止まりません。法廷で決着がつくわけではないので英語原題の「The Sins of the Wolf」(狼の罪)をそのまま使った邦題にした方がよかったような気もします(意味はモンクが終盤に説明しています)。

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