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ミステリの祭典

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胡蝶の鏡
建築探偵シリーズ

作家 篠田真由美
出版日2005年04月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 nukkam
(2016/01/30 23:49登録)
(ネタバレなしです) 2005年発表の桜井京介シリーズ第11作で第三部のトップを飾る本格派推理小説で、桜井京介と栗山深春がヴェトナムで活躍します。事件の謎解きよりも家族問題をどう決着させるのかに主眼を置いた物語となっているのは「未明の家」(1994年)を連想しました。それぞれの求める幸せが対立関係になった家族に桜井京介がどのように介入するのかというプロットを上手くまとめ上げています。その分、特に前半はミステリーらしさが薄い印象を受けますが、後半には不可思議な毒殺事件で盛り上げます。ところで本筋からは少し外れますが、作品名を明記はしていませんけど綾辻行人の「十角館の殺人」(1987年)で使われたトリックの一つを完全否定してますね。

No.1 6点 初老人
(2015/02/27 09:34登録)
本書はシリーズ第三部開幕を告げると同時に、海外出張篇でもある。桜井京介がベトナム・ハノイで起きた二つの事件に挑む。
現在の事件で使用されたトリックはちょっと無理筋かなぁ…という印象。それでもレ家の長老、その孫で医師のレ・ホン・ロンなどちゃんとバックボーンのあるキャラクターをそろえており、一篇の小説として楽しめるし、ちょっとした海外旅行気分を味わうことも出来る大変お得な作品と言える。

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