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ミステリの祭典

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チャーリー・モルデカイ (4) 髭殺人事件
チャーリー・モルデカイ

作家 キリル・ボンフィリオリ
出版日2015年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2015/02/26 23:13登録)
ジャージー島で暮らすモルデカイのもとにオックスフォード時代の指導教官ドライデン博士が訪ねてくる。大学の女性研究員が不審死した事件を調べてほしいという博士の依頼に応え、ちょうど口髭を生やしかけていたモルデカイは、身元を隠し潜入捜査を始めるが---------。

怪しげな画商の”ぼく”こと、チャーリー・モルデカイ閣下シリーズの第4作。
今回はカレッジ・ミステリの様相で、とくに前半は名探偵モノのパロディと言えそう。文学などの衒学趣味・薀蓄に溢れた脱線は相変わらずで、舞台がオックスフォードということもあって、クリスピンのジャーヴァス・フェン教授シリーズを髣髴とさせるところがあります。しかし、アメリカ大使館の大佐が再登場してからは、またまたモルデカイは過酷な状況に陥るのですが......(これはもうシリーズのお約束の展開か)。
最終作となってしまった本作では、妻のジョハナと用心棒ジョックの登場シーンが少なめなのが残念なところ。そのためスラップスティック的な面白さがやや減退してしまっているように感じた。

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