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ミステリの祭典

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ひとり

作家 新津きよみ
出版日2009年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2015/02/05 13:58登録)
中学時代のバス事故で唯一生存した桃子の心の中には、30歳を過ぎた今でも、同じ事故で亡くなった友人のすみれが別の自分として生きつづけていた。
この前提で物語がはじまります。

そして、現在の桃子の周辺でいくつかの殺人が発生し、同じバス事故で親を亡くしていた刑事がその殺人事件に関わってくる。
中盤は、いろんな事件、事象が絡み合い、ミステリー(サスペンス)としてけっこう楽しめました。
ひとことで言えば、友情物語風ファンタジー系サスペンス、といったところでしょう。

ただ、結末はあっけない。というか、すぐにはピンとこなかった。
たしかにあの結末こそがホラーといえる要素なのかもしれないが、あのテンポのいい中盤からすれば、もっとすごい結末にできたのではないでしょうか。
と思うのは、私のような正統派ミステリーを好む読者からみてのことなのですが、ホラー好きからすれば、これこそホラー的結末といえるのかもしれません。

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