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ミステリの祭典

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名探偵登場
フィル・ボーモントシリーズ

作家 ウォルター・サタスウェイト
出版日1999年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2015/01/10 09:22登録)
(ネタバレなしです) 米国のウォルター・サタスウェイト(1946年生まれ)はハードボイルド小説も書きますが1995年発表のフィル・ボーモントシリーズ第1作の本格派推理小説です。作中時代を1920年代に設定して実在の有名人を多数登場させているのが特徴です。大きな屋敷に怪しげな容疑者が大勢集まるという、本格派推理小説としてあまりにも古典的な舞台に加えて密室あり降霊術あり探偵対決あり、そしてゲスト有名人は奇術王ハリー・フーディニにシャーロック・ホームズの生みの親コナン・ドイルという贅沢さです。しかし雰囲気はいいのですが肝心の謎解きが物足りず(特に密室トリックは残念レベル)、大風呂敷を広げたはいいがきれいに畳めていません。創元推理文庫版で550ページ近い大作ですが、むしろ薄味で軽い作品という印象を残しました。

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