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ミステリの祭典

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ゴーストハント1 旧校舎怪談
悪霊シリーズ/旧題『悪霊がいっぱい!?』

作家 小野不由美
出版日1989年07月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 メルカトル
(2014/12/29 22:30登録)
ある高校の旧校舎、これを取り壊そうとするたびに事故が起こる。それを良しとしない学校側はゴーストハンターと呼ばれる、超常現象などを科学的に解析する調査事務所の若き所長を招聘する。さらにそれだけでは飽き足らず、巫女、僧侶、霊媒、エクソシストら霊能力者を呼び寄せ、除霊を行い工事を進めようとする。そこに、自称霊感少女がからんで、ドタバタ劇を繰り広げるというストーリー。
語るのは主人公で、ひょんなことから所長の渋谷の助手を務める麻衣だが、口語体が頻出する一人称の文章が安っぽさを助長している。本来怪談なので、雰囲気を出すためにそれなりの堅い文体を用いるのが常套手段のはずだが、若年層をターゲットにしているためか、語り口調を崩しすぎではないか。
ほぼすべての超常現象は理論的に証明されるわけで、その意味ではミステリとも言える。ホラーとしてもミステリとしてもなかなか光るものはあるが、せっかっくの逸材がコメディタッチの書きっぷりで台無しである。Amazonでは支持されているようだが、もともとのファンのレビューがほとんどで、そのため平均点が高くなっているように思う。正直期待外れだった。

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