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ミステリの祭典

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代償
白石真琴弁護士

作家 伊岡瞬
出版日2014年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 猫サーカス
(2017/11/29 19:44登録)
主人公の弁護士圭輔のもとに、小学生時代苦手だった達也から弁護の依頼が舞い込む。2部構成の本作。ふたりの子供時代が語られる前半では、まだ少年にもかかわらず卑劣な達也という男の本性がたっぷりと描かれている。巧みに他人をそそのかし、いつも自分は安全地帯にいる狡猾さ。そして後半の法廷場面では、悪魔のような手口で罠を仕掛けてくる達也に、圭輔は追い詰められていく。誰も過去の罪からは逃れられず、いずれは代償を払わなくてはならないという苦い主題の物語。だが、最後には救いが待ち受けている。

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