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ミステリの祭典

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ハリウッドで二度吊せ!
私立探偵シェル・スコット

作家 リチャード・S・プラザー
出版日2004年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2021/11/14 16:29登録)
シリーズ初期作品はもっとシリアスだったそうですが、本作はコメディー・タッチが持ち味のなかなかよくできた軽ハードボイルドだと思いました。
ある夜依頼の電話があり、その夜のうちに殺人が起こって依頼者が逮捕されてしまうという、ガードナーよりはるかにスピーディーな展開です。冒頭部分はその事件の調査に行った映画撮影現場のシーンで、後から事件の経緯は説明されるのですが。
事件の黒幕だけは早い段階から明らかですが、実際の殺人犯は誰かという部分には、伏線をしっかり張って、説得力があります。ただ真相の明かし方には、意外性演出が不足しています。ある人物の自白を引き出すための方法が、ハリウッドならではのばかばかしさで、楽しませてくれるのが、一番の見どころでしょう。
原題は "Kill Him Twice"、邦題は「吊せ」となっていますが、1回はガス室、もう1回は電気椅子での処刑だと説明されています。

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