四段式狂気 |
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作家 | 二宮敦人 |
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出版日 | 2014年08月 |
平均点 | 4.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 4点 | メルカトル | |
(2014/11/27 22:26登録) 「必ず4度ダマされる」と謳っているが、最初だけだった。あとはもうミエミエでほとんどの読者が想像している通りなんじゃないかな。意外な展開とは程遠い、完全なる予定調和的四段。それと、帯にはホラーミステリーとあるが、これはサスペンスだろう。視点が目まぐるしく変わることもあり、心理サスペンスと言えるのではないか。 今や、「狂気」を描かせれば当代髄一の作家である二宮氏なので、その観点からすれば確かに心理描写は優れていると思うが、最終的に破綻してしまうのはいつもの悪いクセのようだ。 ストーカーから始まる物語はいかにも安易で、安っぽいB級の匂いが漂う。ストーリーもいたって単純で、登場人物も少なく、ミステリ中毒者としてはかなり物足りない。やや辛めの採点でこの点数に落ち着いた。 |