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ミステリの祭典

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ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子
藤堂比奈子シリーズ

作家 内藤了
出版日2014年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2014/11/22 21:56登録)
過去に猟奇犯罪を犯した犯人が次々と同じ手口で自殺する。しかも二件目は死刑囚で、独居房の中。果たして本当に自死なのか、殺人だとすると一体どんな方法で行われたのか。そんな中、幼女の猟奇殺人事件が浮かび上がる・・・
ある意味での真犯人も、トリックも目を瞠るようなものではない。よって、本格物を読み慣れた読者には物足りないだろう。なのにAmazonでのレビューが高評価なのは、おそらく個性的なキャラが目白押しなのと、主人公の比奈子に感情移入しやすいという理由が挙げられると思う。個人的には、ところどころ落涙ポイントが散りばめられているのが嬉しい点であった。他にはこれといって美点は見られないが、全体を通してまずまずうまく纏められている感じで、新人としては合格なのではないだろうか。
本作はシリーズ化される予定らしいので、次回作では期待を上回るような、斬新なトリックやさらなる猟奇的な殺人事件に真正面から取り組んでもらいたいと心から思う。

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