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ミステリの祭典

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もっと厭な物語
文春文庫

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2014年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2014/11/15 19:31登録)
『厭な物語』が好評だったとのこと。
今回は、国内からも夏目漱石、氷川瑯、草野唯雄、小川未明の4名が参戦。
外国作家は、エドワード・ケアリー、シャーロット・パーキンズ・ギルマン、アルフレッド・ノイズ、スタンリイ・エリン、クライヴ・バーカー、ルイス・バジェットの6名。計10作品です。

前回では後味の悪いものが中心かと感じたが、今編は文芸作品系、ホラー系、世にも奇妙な物語系、グロイ系、童話系など種々雑多で、厭さの質もいろいろだった。
漱石の『第三夜』、エリンの『ロバート』、未明の『赤い蝋燭と人魚』がいい雰囲気で(もちろん怖いが)好み。
草野の『皮を剥ぐ』はタイトルどおりで、『羊たちの沈黙』も真っ青という感じ。腰が引けるが、でも知らない間に夢中になっていた。バーカーの『恐怖の探求』は長めの、かなり厭な感じの一編だが、けっこう読みやすかったりする。これら2編は嫌がる人が多いだろう。
それでも、いろいろあるので、どれかには興味が持てるのではと思います。

それにしても、夏目漱石と草野唯雄が同じアンソロジーで同居するとはね。それが一番の驚きだった。
短期間で2冊読んだが、こういう作品集は、少し時間を空けて忘れたころに読んだほうがよかったようです。

それともうひとつ情報が。
本サイトでも何作か書評を書きましたが、草野氏は2008年に亡くなっていたようです。wikiも本書から情報を得たようです。

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