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ミステリの祭典

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死はあまりにも早く
プール警部シリーズ ROM叢書

作家 ヘンリー・ウエイド
出版日不明
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2014/10/20 18:11登録)
(ネタバレなしです) 1953年発表のプール警部シリーズ第6作ですが、彼が活躍するのは中盤以降です。非シリーズ作品の「塩沢地の霧」(1933年)と同じく、犯行場面を直接的には描写してはいませんが事件に至るまでの経緯はあらかじめ読者に対してオープンにしてある「半倒叙」スタイルを採っています。犯人当てとしての面白さは放棄した作品ですが、脇役に至るまで人物造型がしっかりしているためか地味な展開ながら退屈することなく読めました。結末の劇的で印象的な締めくくり方もこの作者ならではの巧さが光ります。

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