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ミステリの祭典

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蓼科高原の殺人

作家 三田誠広
出版日2003年01月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2021/10/08 22:32登録)
祥伝社文庫から、Dramatic Novelette として出た中編シリーズの中の、競作「旅情ミステリー」3冊の中のひとつです。まずこの3冊、すべてミステリの専門作家ではない人(他の2人は笹倉明と岳真也)が書いたものだというのが、妙なところです。3人中、名前を知っていた(読んだこともある)のは本作の三田誠広だけですが。また本作について言えば、タイトルにもかかわらず旅情とは無関係です。蓼科高原にある別荘で起こる連続殺人で、要するに館もの。時間的流れで言えば、最初の毒殺事件があってから3時間もかかっていないのではないかと思える間の出来事です。
140ページかそこらの間に4件もの事件を起こして見せるのですから、どうしても描き込みが不足になります。この事件の動機に関わる過去のある事件についても、そんな事件を起こす必要性が感じられず、全体的には雑な仕上がりとしか思えませんでした。

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