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ミステリの祭典

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逃げ出した死体
アルー予審判事シリーズ  ROM叢書

作家 ノエル・ヴァンドリ
出版日不明
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2014/09/03 18:27登録)
(ネタバレなしです) フランスでは1930年代に本格派推理小説の黄金時代を迎えていたそうですが、アルー予審判事シリーズで知られるノエル・ヴァンドリ(1896-1954)はその代表的作家の1人です。第二次世界大戦後のフランスはサスペンス小説やノワール小説の時代に突入しますがヴァンドリは(非ミステリー作品も書いたが)本格派を書き続けたようです。本書は1932年発表のアルー判事シリーズ第3作です。行方不明の被害者と2人の自称犯人(1人はこれまた行方不明)という謎がユニークで面白いですが、動機をひた隠す自称犯人への警察の追及が甘すぎるなど不自然さが気になるプロットです。なおROM叢書版では巻末解説で1930年代に集中して発表されたアルー判事シリーズ全12作の粗筋が紹介されています。

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