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ミステリの祭典

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蛹たちは校庭で

作家 釣巻礼公
出版日1996年09月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2014/08/31 13:26登録)
(ネタバレなしです) 電機メーカーで技術系社員として20年以上勤務した釣巻礼公(1951年生まれ)の1996年発表の長編デビュー作ですが理系要素は全くなく、子供から大人への過渡期である中学生を主人公にした青春小説要素を含む本格派推理小説です。リアルな人物描写とまでは思わないまでも多感な性格描写はそれなりの出来栄えだと思います。残念ながら謎解きには不満点があります。将棋のパズルは事件の謎解きに関係あったのかよくわかりませんでした。まあそれは私の理解力不足もあると思うし、大きな問題点ではありません。(個人的に)大いに不満なのが第5図から第6図への変化。視点を変えるのはいいのですけど、「描きなおし」は感心できません。証拠に手を変えるのがありならいくらだって作者都合で好き勝手な解決を創り出すことができ、読者に対してアンフェアな謎解きの印象を与えてしまいます。

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