神の子 |
---|
作家 | 薬丸岳 |
---|---|
出版日 | 2014年08月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | 猫サーカス | |
(2017/11/29 19:42登録) 詐欺グループの一員として活動し逮捕歴のある町田は、常人離れした知能と記憶力の持ち主。町田を取り巻くさまざまな人物の視点から語られる本作は、一種の群像劇ともいえるでしょう。町田と関わらざるをえなくなったり、窮地から助け出されたりした者たち、それぞれの複雑な内面や感情の起伏などが書き込まれているため、どんどん物語に引き込まれてしまう。さらにホームレスの少年・稔の行方をめぐるエピソードや町田に異常な関心をしめす謎の人物の存在など、物語は重層的に展開し、思いも寄らないクライマックスをむかえる。このクライマックスが個人的には好みでは無いが、読み応えの大きい犯罪ミステリ。 |