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ミステリの祭典

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ハンマーヘッド
旧題『ザ・ハンマー』

作家 飯野文彦
出版日2002年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2014/06/06 22:28登録)
単行本刊行時には「超Z級スプラッターホラー」というキャッチ・コピーでごく一部のマニアの間で話題になったらしい、迷作『ザ・ハンマー』の文庫化。
とある閉鎖的な田舎町で、ハンマー様の凶器で撲殺され、全身ミンチ状となった悲惨な死体が発見されるという猟奇事件が起こる。その後も連続して同じような殺人事件が続く。一体誰が何のために?停職中の刑事である幹也は単独で事件を追うが・・・
誰が名付けたか知らないが、超Z級でもなんでもない、ただのB級ホラーである。さらにスプラッターというほどでもない。取り立てて残酷描写があるわけでもないし、殺戮の方法が異様で、その結果とんでもない惨状を呈しているに過ぎない。なので、その意味ではかなり期待外れではあるが、登場人物が全員どこかイカレている人間ばかりで、特異な雰囲気を出すのには成功している。
当然、本サイトの由緒正しい読者諸氏が読むような作品ではない、お下劣な表現も多々含まれており、超下世話で、下品なある意味最低の作品に仕上がっている。
犯人はかなり分かりやすく、中盤で既にミエミエなのだが、なぜその人物がこのような残虐な行為を繰り返すのか、その辺りが読みどころとなっている。散々貶したが、出来としてはそれほど悪くはないと思う、ただ明らかに読者を選ぶというだけで。だから、賢明なる良い子のみんなは読んじゃダメ。

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