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ミステリの祭典

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さよならダイノサウルス

作家 ロバート・J・ソウヤー
出版日1996年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2014/03/30 20:36登録)
古生物学者の「わたし」ブランディは送られてきた手記を読んで驚く。それには、ブランディと仲間の地質学者クリックスの二人が、6500万年前の白亜紀にタイムトラベルし、ウイルス型の異星人が寄生した恐竜に出合うという冒険譚が綴られていた--------。

SFアドベンチャー小説であるとともに、「恐竜はなぜ絶滅したのか?」をテーマにした謎解きミステリでもあります。
ブランディたちがゼリー状の謎の生物とコンタクトを試みるうちに、物語はどんどん変な方向にスケールアップしていき、恐竜の謎から宇宙へ、はたまた人類誕生の謎まで拡がってゆく展開がソウヤーらしいです。
恐竜絶滅の”ハウダニット”はSF的なアイデアが活かされているのですが、「なぜ恐竜だけが」という点に着目した解法はロジカルで、ミステリ的な面白さがあります。また、実は皮肉で意外な真犯人を設定した”フーダニット”ミステリでもあるのです。

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