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ミステリの祭典

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青い館の崩壊 ブルー・ローズ殺人事件
ゴーストハンターと黒川シリーズ

作家 倉阪鬼一郎
出版日2002年07月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 メルカトル
(2014/03/03 22:01登録)
再読です。
主人公はゴーストハンターと名乗る吸血鬼。彼はあることから手に入れた自費出版らしき小説のタイトルや作家名などから、作者が目の前のブルー・ローズというマンションの管理人だと目星を付ける。そして、オペラグラスで観察を始めたところ、怪しげな挙動を目にし、さらには自らを名探偵と名乗るほどの推理力で、マンションで何が起きているのかを推理し始める、というストーリー。
執筆に一年費やしたと言っているが、この程度、森博嗣なら一ヵ月足らずで書き上げてしまうだろう。勿論、森博嗣はこんな下手なものは書かないけれど。
手掛かりはその小説の暗号だけで、さしたる伏線もないまま、ゴーストハンターは勝手に推理し、吸血鬼の仲間と共にマンションに乗り込む。まさに、作者のご都合主義全開で、読者は置いてけぼりに。と言うか、それ以前にミステリとしての体裁も保っていないので、ミステリとしてはもっと点数は低くてもいい。
そんな箸にも棒にもかからないような訳のわからん小説を、二度も読んだ私は、まるでクズのような人間である。いや、人間のクズと言ったほうがいいだろうか。

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