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ミステリの祭典

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ひきがえるの夜
私立探偵ダン・フォーチュン

作家 マイクル・コリンズ
出版日1981年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2014/01/23 22:50登録)
片手の探偵と言えばディック・フランシスのシッド・ハレーがまず思い浮かびますが、マイクル・コリンズ描くニューヨークの私立探偵ダン・フォーチューンは左腕がないのです。本作はそのハードボイルド・シリーズ第3作ですが、シッドに比べると片腕であるハンディキャップは強調されていません。
演劇界の人気俳優兼演出家を中心とした展開ですが、話を広げていきにくい事件と感じました。結局は3人の人間が死に、フォーチューン自身も死にかける爆発まで起こるのですが、全体的にはこじんまりとまとまった印象なのです。それはそれでいいのですが。
文章的には、表現に多少不器用なところがあると思いました。ただこれは翻訳のせいかもしれません。実際、この翻訳には明らかな疑問があります。テイブル、コウト等、確かに英語の発音に近いでしょうが、あえて外来語として定着した表記と異なる書き方にする意味があるとは思えません。

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