セル |
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作家 | スティーヴン・キング |
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出版日 | 2007年11月 |
平均点 | 7.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 7点 | ∠渉 | |
(2013/11/30 00:28登録) 携帯ゾンビといういかにもB級ホラーな設定をここまで上質なA級ホラーサスペンスにしてしまうキングの辣腕に7点です。 設定もさることながら、前半の展開の速さがとても心地よく、それでいて内容は厚く、読み応え充分です。 そしてそして、キャラクターが最高。トム、アリス、ジョーダンら、くしくも絶望の淵だからこそ出遭えた、素敵な仲間たちが、読んでて愛おしくなります。 そしてそしてそして、なんといってもラストです。キングの他作品とくらべてやや希望多めですが、これ、充分絶望ですよ。ジョニーを見つけたところでおわらせてたら、ここまでの圧巻のラストは書けなかったと思います。もう極限のラストですね。「もうこれ以上はさすがの僕も書けませんよ」とキングが言っているようなラストでした。 文明社会のもつ恐ろしさを大きなうねりとして描いていて、ひたすら恐ろしい。 |