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ミステリの祭典

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スノーマン
ハリー・ホーレ刑事

作家 ジョー・ネスボ
出版日2013年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 kanamori
(2013/12/30 13:22登録)
オスロに初雪が降った日、ひとりの女性が失踪し、家の外には彼女のスカーフを巻いた雪だるまが置かれていた。既婚女性の失踪事件が多いことに不審を抱いていたホーレ警部のもとに、スノーマン(雪だるま)と名乗る人物からメッセージが届く-------。

ノルウェーのオスロ警察本部、ハリー・ホーレ警部を主人公とする警察小説シリーズの7作目(邦訳は2作目)。またひとり追っかけなければと思わせる、気になる北欧作家が現れた。
犯行現場がカーリング・リンクやスキーのジャンプ台だったり、ノルウェーの情景、風俗・文化を取り入れた、いかにも”北欧ミステリ”という道具立てですが、敏腕警部ハリー・ホーレVSシリアル・キラーという図式で何度もドンデン返しを演出するプロット自体は、北欧モノというより、ディーヴァーやコナリー、カーリイなどのアメリカ産の謎解きサスペンスに近いテイストを感じる。
アルコール依存で一匹狼の主人公というのは、まあ定形ではあるものの、新参者の女性刑事や身辺の人物たちの役割を巧く活かし、ジョットコースターサスペンスとなる終盤は読み応え充分。特に、雪だるまが溶けていくシーンは戦慄を覚えた。

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