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ミステリの祭典

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心霊写真
氷室想介シリーズ

作家 吉村達也
出版日2001年10月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2013/10/22 22:17登録)
再読です。
7編からなるバラバラのジャンルの短編を、無理やり短編集にまとめた感じが見え見え。それもそのはず、ほとんどが小説宝石に掲載された作品を一冊に寄せ集めただけという、発想的にはいかにも貧弱な内容。
一応何作かは氷室が登場するが、全くシリーズとは無関係と思われる作品も半分くらいある。それらに氷室想介の「サイコカルテ」と称する注釈が書き加えられただけ、という感じ。
肝心の中身はホラーっぽいミステリ、本格物、倒叙物、サイコサスペンスなど様々で、よく言えばバラエティに富んでいる、悪く言えば節操がない。
氏にしてはかなりぎっしり詰めて書かれているので、他の作品に比べると若干読みづらかった気がする。その代わり、少しだけ重厚感が感じられる。
全体的にそこはかとなく異色な雰囲気が漂う作品集となっている。

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