home

ミステリの祭典

login
連続殺人枯木灘

作家 梶龍雄
出版日1982年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2013/11/10 18:39登録)
和歌山県に新種の虫を採取に来た昆虫マニアが何者かに狙撃され死亡する。友人の宇月は犯行に使用された特殊な銃弾に不審を抱き、事件の背後関係を捜査するが、事態は思わぬ方向に発展していく-------。

序盤は連続殺人を主題とした本格ミステリの様相で物語が進みますが、終戦直前の憲兵将校による新型銃器強奪計画という陰謀話が出てきたり、多数の少年たちを人質に謎の武装グループが南紀・枯木灘に浮かぶ島を乗っ取る事件が発生するなど、かなり大風呂敷を広げた展開で、まるで伴野朗の冒険小説を読むような謀略モノに変調する異色作です。その割にサスペンス性はそれほどありませんがw
そんな動機で?と思わなくはないものの、本格ミステリ作家らしく、最後は意外な犯人の正体で締めています。

1レコード表示中です 書評