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ミステリの祭典

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喪中につき

作家 結城昌治
出版日1975年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2013/09/21 20:21登録)
昭和50年に角川から出たノン・シリーズの短編集。
初期のころはハードボイルドから、ユーモア本格、スパイ小説、悪徳警官もの、クライム・コメディなど、かなり幅広いジャンルを書き分ける芸達者ぶりを発揮していた作者ですが、本書収録作は犯罪小説に分類される作品が半分以上を占めている。
それも、愛人、不倫、三角関係など男女関係のもつれに起因する殺人を扱ったものが多く、結末はいずれも後味の悪いものばかりなので、後半は読んでいてやや食傷気味の感がある。
若干毛色の違ったものでは、刑事を主人公にしたノワール色の強い「寒い夜明け」や、サイコスリラー風でブラックなオチの「喪中につき」が印象に残った。

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