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ミステリの祭典

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ホテル・モーリス
改題『ホテルモーリスの危険なおもてなし』

作家 森晶麿
出版日2013年08月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2016/03/29 21:12登録)
第1回アガサ・クリスティー賞受賞作家による、2013年に発表された本作は、いろいろ意外性に工夫をこらして楽しませてくれるものの、本格派系とは言えません。プロローグとエピローグの間に、第一話から第五話まで並んでいて、それぞれ一応独立した短編になっているのですが、どれも〈鳥獣会〉というギャングがらみの事件なのです。そしてその第五話ではそのギャングの宴会が描かれ、全体を長編的にまとめる形になっています。で、その5編の舞台となっているのが、タイトルのホテル・モーリス。ホテルの支配人に叔父から突然任命された青年である「俺」の一人称形式部分と、三人称形式の部分とをうまく組み合わせていて、なかなか効果を出しています。
「モーリス」というのは有名な『ボレロ』の作曲家ラヴェルのファースト・ネームということで、以前のホテル・オーナーの名前が星野ボレロ。このネーミング、意味があるとは思えませんが。

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