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ミステリの祭典

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インビジブルレイン
姫川玲子シリーズ

作家 誉田哲也
出版日2009年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2018/01/06 17:10登録)
 姫川玲子シリーズの長編。
 暴力団関係のチンピラが惨殺された。当然組対四課も交えての捜査となるのだが、暴力団の抗争がらみというスジで捜査しようとする組対四課と、それとは関係なく捜査を進めようとする玲子ら捜査一課との綱の引き合いが始まる。
 そんな中、重要な事件関係者として「柳井健斗」という男が捜査線上に浮かぶ。しかし、そこで上層部から「ヤツには触るな」との指示が。あとは予想通り、その方針に従わずに独力で捜査しようとする玲子、それを泳がせる今泉係長ら同僚。そしてやがてはそれがバレるが、最終的に真相に一番にたどり着くのは玲子たち—
 とまあ、本シリーズのある意味お決まりのパターン。ただ今回は、作品の複線となっている玲子の男性事情にも変化があり、それもなかなか読ませた(安っぽい所もあったが)。
 真犯人が誰かということはそれほど重要ではなく、事件の背景と、それによって合点がいく犯行手口という展開が主で、ハウダニットの色が濃いかな?(ジャンルで「本格/新本格」に分けられているけど・・・それはないような気が)
 相変わらずある意味わがままで、共感できる部分も反発を感じる部分もある主人公・玲子だが、それもこれもひっくるめて疾走感あるストーリーは好感がもてる。

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