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ミステリの祭典

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特捜部Q キジ殺し

作家 ユッシ・エーズラ・オールスン
出版日2011年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2013/06/29 14:51登録)
コペンハーゲン警察の地下室に設置された未解決事件担当部署「特捜部Q」シリーズの第2弾。
特捜部といっても刑事はカール・マーク警部補ただ一人。アシスタントの変なシリア人・アサドと、新入りの問題児女性・ローセを加えた3人の、かみ合わないチームワークと、とぼけたユーモアで読ませる人気警察小説です。
一方で、扱われる事件は陰惨で、その対比も当シリーズの特徴と言えるかもしれません。

今回は捜査状況の描写に並行して、悪人たちの行為が描かれているため謎解きの要素は薄いです。
「時計じかけのオレンジ」を思わせる”暴力と快楽”にまみれたデンマークのセレブ達の過去の悪行と、壮絶な過去を持つホームレスの女性の復讐劇を中心とした犯罪小説の側面が強く、カールたちは後半狂言回し的な役割なのが少々不満ですが、ストーリー自体は読み応えがありました。

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