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ミステリの祭典

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落日のコンドル

作家 霞流一
出版日2013年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2013/09/27 12:27登録)
暗殺組織”影ジェンシー”に所属する瀬見塚ら殺し屋10人が、豪華客船のオーナーの殺害のため船に密かに潜入するが、標的はすでに何者かによって不可能状況下で殺されていた-------。

本格ミステリと戦闘活劇小説を合体させた”本格パズル・ロワイヤル”、「夕陽はかえる」に続くシリーズの第2弾。
殺し屋メンバーの表の職業(蕎麦職人、バーテンダー、落語家や保母さんなど)の商売道具を使った殺しのテクニックが、都筑道夫の「なめくじに聞いてみろ」風で馬鹿馬鹿しいw 殺し屋の異名のネーミング・センスにも苦笑を禁じえない。
現場が船内の室内ゴルフコースや劇場なので、船上ミステリにする意味合いが希薄だと思っていたら、終盤に大仕掛けが炸裂する。無茶ではあるけれど、足跡のない殺人や敵のコンドル三兄弟の空中殺法の謎が一気に解けるところはすごい。ただ、ある小道具から消去法で犯人を絞り込むラストは正直どうでもいい感じになった。

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