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ミステリの祭典

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パンドラ・ケース よみがえる殺人
リサ&チョーサクシリーズ  塔馬双太郎シリーズ

作家 高橋克彦
出版日1988年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2013/04/01 22:54登録)
再読です。
かつて大学の仲間だったメンバーが、そのうちの一人の失踪から12年経ち、東北のある温泉旅館に集まることになった。
目的は、メンバーの誰かが死亡した場合、その13回忌の代わりに近くに埋めたタイムカプセルを掘り出すというもの。
そして、舞台は雪崩のため陸の孤島と化し、ついに仲間の一人が首なし死体となって発見される。
それだけにとどまらず、次の犠牲者も首を切断されて殺される。
事件の鍵はタイムカプセルにあると判断した名探偵の塔馬双太郎は、真相解明に乗り出すが・・・といったストーリーだが、途中昭和40年代に実際に起こった事件が絡んでくるのには驚いた。
何故犯人は首を切断したのかという理由は、もっともではあるが、どちらかと言うとありきたりな感は否めない。
事件そのものもいわゆる嵐の山荘もので、パターン化されたものを踏襲していてあまり新味が感じられない。
全体的に緊迫感がなく、事件が起こるまでが長くて多少イライラさせられる。
なんとなく退屈であっと驚くような真相でもないし、初読の際に感じた輝きは完全に失せてしまっていた。

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