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ミステリの祭典

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鍵穴ラビリンス

作家 江坂遊
出版日2008年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 人並由真
(2024/01/26 20:18登録)
(ネタバレなし)
 66編のショートショート(長くても新書判一段組で10ページくらい。短いものは一行)を、3つのパートに分けて収録した一冊。
 
 星新一リスペクトで、実際に同氏の薫陶を受けた作者が著した作品群であり、大づかみに言えば正に星フォロワー。
 したがって一本一本の印象なども語りにくい。

 しかも評者の場合半年以上かけて、医者の待合室で読んだり、パソコンが立ち上がるまでに一本消化したり、実に好き勝手にバラバラな読みかたをしたので、全体の印象もベスト編なども語りにくい。正直言うと、早めに読んだ最初の方の話のいくつかは目次でタイトルを見ても内容も思い出せないものもいくつかある。

 それでも読んでる間は総じて心地よかった感触はあるし、本が目につくところにある限りはなるべくポケットやカバンに入れて外に出たりしたのだから、それなりには楽しませてもらったということになるのだろう。

 なお作者が作家になるまでを回顧したあとがきもまたショートショート形式(第67本目の作品)になっており、そこで星新一と実際に出会ったときの思い出が語られている。
 作者は、創作の参考にしなさいと、星新一がかつて定期購読していた日本版ヒッチコック・マガジンを一そろい貰ったそうで、その逸話だけでうらやましい(自分も同誌のバックナンバーは全部持っているが、さすがにそれをプレゼントしてくれた人が大物過ぎる)。それだけ目をかけられていた、ということであろう。
 
 ところでこの本のジャンル投票を「本格/新本格」に設定して登録したのは、一体どこのどなた?(笑) 冗談にしてはあまり面白くない。

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