カメレオン |
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作家 | ウィリアム・ディール |
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出版日 | 1984年12月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | kanamori | |
(2013/08/03 11:00登録) アラスカ沖の北極海に浮かぶ海底油田施設が何者かに襲撃され、世界各地で石油関連企業の重役らが次々と暗殺される。 幼いころ日本で古武術と禅の精神を会得した元CIA職員でジャーナリストのオハラは、事件の背後にある謀略計画と謎の人物”カメレオン”の正体をつかむため、同僚女性記者とともに京都へ飛ぶが-------。 このような粗筋になるが、物語の本筋が見えてくるのが残り80ページを切ったあたりから。場面転換も多く、新しい人物が登場し名前を覚えたところで殺されていくし、中盤までは誰が主人公かも判然とせず、無駄と思えるようなエピソードが頻繁に出てくるので、読み続けるのが苦痛なところがあった。終盤はスリリングな展開で盛り返しているが。 CIAに狙われる元CIA職員の主人公ということで、「グレイマン」+「シブミ」という趣きもあるものの、全体的にB級臭が漂う国際謀略スリラーという読後感でした。 |