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ミステリの祭典

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あなたが愛した記憶

作家 誉田哲也
出版日2012年06月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 猫サーカス
(2023/05/05 18:37登録)
乳児を殺害、自ら110番通報して逮捕され、裁判が進行中の曽根崎という男を、弁護士が訪ねるシーンから物語が始まる。冒頭の数章で、異常犯罪に関わる正体不明の男や、事件を追う複数の刑事、あるいは独特の雰囲気を持つ女子高生・村川民代などが順次紹介され、ストーリーの行く手が示される。本書は、難しく言えば遺伝医学的な現象、簡単に言ってしまえば、オカルト的現象をテーマにするものだが、超常現象以外のディテールが、現実感豊かに書き込まれているため、何の抵抗もなく読める。多視点で描かれているものの、基本的には曽根崎を中核に据えた、私立探偵小説といってよい。キャラクターの一人一人が行間から立ち上がる存在感を持ち、この小説を支える骨格をなす。ことに曽根崎の事務所の下にあるスナックの店主・吾郎と美冴の兄妹がいい。プロローグから、途中である程度結末が予測できるのは惜しいが、読後に独特の余韻を残す。

No.1 5点 白い風
(2013/03/06 00:20登録)
なるほど”ホラーサスペンス”ですか・・・。
生まれ変わりは山田風太郎さんの『魔界転生』を思い出しちゃったね。
ちょっとSFっぽい内容自体はそうキライじゃないけど、この作品はビミョウだったかな。
それに冒頭の弁護士接見のシーン、ちょっとネタバレ気味な気がする・・・。
「あっ、殺したのは○○だな」と誰でも思いつくよね?
まっ、流石に母親までは分からなかったけど・・・。

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