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ミステリの祭典

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目撃
クリスティ・オパラ刑事

作家 ドロシー・ユーナック
出版日1972年12月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2020/02/16 20:55登録)
巻末解説には、バウチャーの「最初の本格的な、そしてきわめてすぐれた婦人警察官探偵小説は、ニューヨークの地方検事局特別捜査班の二級刑事クリスティ・オパラが初登場するドロシイ・ユーナックの『おとり』である」という言葉が引用されています。考えてみれば、コーンウェルでも1990年デビューですし、女私立探偵小説のパレツキーやグラフトンでさえ1980年台になってからです。1968年初登場というと、確かにずいぶん早いわけです。それ以前はたぶん、ミス・マープルなど素人名探偵だけだったんですね。
で、本作は翌1969年に発表された第2作で、邦訳は1972年。そんな時代ですから、〈婦人刑事シリーズ〉と銘打たれています。
といっても、オパラ刑事の視点だけから描かれたものではなく、リアダン検事や犯人側など、複数の視点を取り入れています。謎解き的な興味はほとんどありませんが、警察小説らしいおもしろさは充分です。

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