home

ミステリの祭典

login
護りと裏切り
ウィリアム・モンク警部&へスター・ラターリー

作家 アン・ペリー
出版日2013年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2016/01/06 13:31登録)
(ネタバレなしです) 1992年発表のウィリアム・モンクシリーズ第3作で、創元推理文庫版で上下巻合わせて700ページを超す大作です。モンク、ヘスターに加えて弁護士のオリヴァー・ラスボーンも腕の見せところが多く、3人のチームプレーで解決したと言っていいでしょう。早々と犯行を認めた容疑者をどうやって無罪放免するかというのがメインプロットです。古い時代のミステリーだと真犯人探しになるのが通例ですが、一応その可能性も検討はするものの真の動機は何かを調べることにページの大半を費やしています。しかしそれも中盤あたりでおおよその真相が読者に知らされ、法廷でその真相をいかにして証明するかが後半の山場となります。人間ドラマとしては非常に充実(不快な要素を含むドラマですがよくできていることに間違いなし)していますが、推理要素がほとんどないのが個人的には残念でした。

1レコード表示中です 書評