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ミステリの祭典

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狙われた男―秋葉京介探偵事務所
私立探偵・秋葉京介

作家 西村京太郎
出版日2000年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 E-BANKER
(2013/01/23 22:31登録)
私立探偵・秋葉京介を主人公とした作品集。
西村流ハードボイルドを追求(?)したのであろう作品が並んでいるのだが・・・

①「狙われた男」=汚い商売でのし上がった風俗店経営者が今回の依頼主。脅迫を受け、命を狙われているというのだが・・・事件のからくり自体は非常に単純。
②「危険な男」=街中で知り合い、恋仲になった美女。そして美女が自室で殺害される事件が起こり、秋葉へ救いを求めたのが事件の発端。美女の正体がなかなかつかめないというのがプロットの肝なのだが・・・
③「危険なヌード」=当初は単純な美人局的事件かと思わせたのだが・・・事件は二重構造になっていた、というのが今回の事件。秋葉も危機に陥るのだが、危険が迫れば迫るほど喜びを感じるのが、この男(であるらしい)。
④「危険なダイヤル」=ある女性を殺してくれとの依頼を受ける秋葉。この女性を調べるうちに、ある石油会社を舞台にした利権を巡る陰謀に巻き込まれていく・・・。真の仕掛け人の正体には若干のサプライズあり。
⑤「危険なスポットライト」=二人の女性アイドルとそのバックに控える芸能プロダクション同士の争いが絡む事件。背景自体は実に単純で紋切り型。

以上5編。
作者の作品に登場する私立探偵といえば、左門字進(「消えた巨人軍」などに登場)が有名だが、本作に登場するのは秋葉京介。
恐らく他の作品には出てこないし、そういう意味ではなかなかレアな作品ではある。
ただなぁ・・・、作品の質は相当低いよ。
命の危険をも顧みず、事件の渦中に飛び込む、冷静かつ勇敢な私立探偵・・・なんてオリジナリティがないんだ!

やっぱりシリーズ化されなかったのも頷ける、そんな作品。
(特にこれがよいというのはないなぁ・・・。正直、時間つぶしにしかならない)

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