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ミステリの祭典

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キリオン・スレイの再訪と直感
キリオン・スレイシリーズ

作家 都筑道夫
出版日1978年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2013/07/21 18:06登録)
前衛詩人で居候の米国人、キリオン・スレイが探偵役を務めるシリーズの第3短編集。

収録作品のネタは、ミッシングリンク(パターン探し)、ダイイングメッセージ、名探偵の存在を前提とした奸計など、どことなくクイーンを意識したプロットが多い印象をうけた。
ただ冒頭に提示される謎はいずれも不可思議で惹きつけるものがあるものの、真相が腰砕け気味になっている作品が目につく。
また『野生時代』に連載されていたものは、シリーズの従来作品と比べて枚数がやや多めなため、犯人の動機や事件背景などに筆を費やし物語に厚みを感じる反面、その分ロジック展開にキレがないようにも感じる。
そのなかでは、「下足札が死につながる」がホワイ&ハウダニット両面で感心できた作品。

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