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ミステリの祭典

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読まずにはいられない
北村薫のエッセイ

作家 評論・エッセイ
出版日2012年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2013/01/12 12:52登録)
ミステリ作家・北村薫の書評・エッセイ集。文庫解説や各種雑誌などに書いてきたものを取りまとめたものです。

覆面作家時代の暴露話や、創元社の戸川さんとの数々の因縁めいたやり取りをはじめとして、著者のフアンであれば非常に楽しく読めるエピソードが満載です。
東西ミステリー・ベスト100(もちろん旧版)で、内容紹介とうんちく欄を担当した全ての作品の再録をみると、クイーンと鮎川哲也に対するリスペクト度合いがよくわかります。また、一概にミステリマニアは、有名作を読んでないことを何故か自慢げに披露したくなる習性があると思うんですが、超名作「そして誰もいなくなった」の未読をサラリとカミングアウトするところがいかにも作者らしいです。
いちばん面白かったのは「慟哭」の解説です。ラストの一行、「作者に生きていられると、論評は難しい」には爆笑です。

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