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ミステリの祭典

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カノン

作家 篠田節子
出版日1996年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 TON2
(2012/12/05 10:43登録)
文春文庫
 学生時代の恋人が自殺する瞬間までバイオリンで弾いていたバッハのカノン。そのテープを手にした夜から奇怪な事件が繰り返し起こり、日常生活がきしみ始める。「音」が紡ぎだすホラーです。
 自分よりも3~4歳上の昭和28・9年生まれの者が、大学時代と40歳直前の現実の生活を比較して、大人になったのか、夢や純粋さを捨ててきたのか、今が幸せなのは妥協の産物なのかといった迷いの物語です。
 時代が重なるせいで、大学時代の話などは、懐かしく感じました。

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