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ミステリの祭典

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夜明けのフロスト
「ジャーロ」傑作短編アンソロジー3

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2005年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2012/12/20 12:04登録)
『ジャーロ』に掲載されたクリスマス・ミステリのアンソロジー。この雑誌、今では烏賊川市シリーズの短編連載ぐらいが目玉なんでしょうけど、以前は翻訳ミステリ短編も結構載せていたんですよね。

表題作は中篇で、クリスマスの同時多発事件でモジュラれるデントン署のフロスト警部という、まあ長編と同じパターンの作品。もうひとつの”クリスマスのフロスト”といったところです。
フロスト警部以外にも、シリーズ100編目だという引退したレオポルド警部もの(エドワード・ホック)、ニューヨークにクリスマス休暇のダイヤモンド警視(ピーター・ラヴゼイ)、名無しのオプとシャロン・マコーンの競演(プロンジーニ夫婦合作)、暴走ぎみのダルジール&パスコー(レジナルド・ヒル)と、英米の人気キャラクターが総出演していて楽しめます。
ただ、これらはクリスマスの時期の事件というだけで、心温まるような「クリスマス・ストーリー」とはいえないかな。
そういった意味では、ナンシー・ピカード「Dr.カウチ、大統領を救う」や、ダグ・アリン「あの子は誰なの?」がテーマに合致しているかもしれません。

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