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ミステリの祭典

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看護婦への墓碑銘
オーステンシリーズ

作家 アン・ホッキング
出版日2005年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2012/10/09 18:55登録)
(ネタバレなしです) 1930年にデビューした英国の女性作家アン・ホッキング(1890-1966)は当初はサスペンス小説家として活動しましたがやがてオーステン警部シリーズ(1958年発表の本書では警視です)の本格派推理小説が創作の中心を占めるようになり、最終的に40冊近いミステリーを残したそうです。なかなか事件が起きないプロットですが脅迫者に転身する看護婦、患者やその家族などが上手に描き分けられて退屈しません。脅迫を扱いながらも陰湿さを感じさせない文章は心地よく、ぎりぎりまで犯人の正体を隠してじわじわとサスペンスを盛り上げます。本格派推理小説としては謎解きの難易度は高くないと思いますが幅広い読者に受け容れられる作品ではないでしょうか。

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