home

ミステリの祭典

login
ダーク・ムーン

作家 馳星周
出版日2001年11月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 zuso
(2026/09/30 21:11登録)
カナダのバンクーバーで、闇に堕ちた三人の男たちが欲望に身を任せ、金や名誉を求めて暴走する。
他人を出し抜き、這い上がろうと画策していた男たちが、次第に現実感を失い、絶望に浸りながらあがき苦しむ様は圧巻である。

No.1 6点 Tetchy
(2012/09/29 23:03登録)
上下巻1,040ページ弱の作品でそれぞれの因果や鬱屈が呪詛のように繰り返され、彼らの行く末が存分に書き込まれた作品だが、やはり私にはどうも合わなかったようだ。

平たく云うと理解が出来ないのだ。お互いが他を出し抜いてのし上がり、手にした大金の前で、なぜか身の破滅を願う自分がいる。この感覚が理解できない。彼らが辿り着くのはいつ追手に見つかって殺されるか、びくびくするだけの日々からの解放。その気持ちは解るが、なぜか彼らは自らを危機に陥れる愚行を犯す。まるで敢えて罠に嵌っていこうとするかのように。これが理解しがたい。本作の終盤で繰り言のように頻出するのは“とち狂っている”という言葉。みんなが正気ではなく、とち狂っている。だからこそこんな道に陥るのだ。書いてしまえば簡単だが、それゆえそんな理由で?といった浅さを感じてしまう。

中国系マフィアの横行を描く物語はもう読み飽きてしまった。新たな機軸を打ち出す作品を読みたいものだ。

2レコード表示中です 書評