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ミステリの祭典

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虚空アカシャの殺人
旧題「血文字『アカシア』の惨劇」

作家 谷恒生
出版日1984年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2012/09/18 18:51登録)
(ネタバレなしです) 1984年発表の本格派推理小説です(当初は「血文字『アカシア』の惨劇」というタイトルでした)。「船に消えた女」(後に「横浜港殺人事件」に改題」(1981年)と同じく、文章はハードボイルド風で通俗色が濃く(中盤には官能描写もあり)、好き嫌いは分かれそうです。しかし前半の船員酒場の情景などはさすが海洋冒険小説を得意とした作家ならではの描写力が光ります。爆弾による殺人、血文字のダイイング・メッセージ、密室などの派手な要素はありますが作者が最も力を入れたのは人間心理の不可思議性の追求で、ページの大半を事件の背後にある複雑な人間関係を解きほぐすことに費やしているのが意外といえば意外でした。

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