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ミステリの祭典

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更年期少女
改題『みんな邪魔』

作家 真梨幸子
出版日2010年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 シーマスター
(2012/09/12 22:58登録)
エミリー、シルビア、ミレーユ、ジゼル、ガブリエル、マグリット・・・・少女漫画にかぶれた六人のオバサマ達(全員生粋のジャパニーズ)のイタ~イお話・・・では済まされない連続殺人劇。相変わらず俗物心をくすぐるリーダビリティで読ませてくれる。

「殺人鬼フジコ」「女ともだち」とともに作者のドロドロ三部作の一つとされているようだが、最近この手の作品は「イヤミス」と称されているとのこと。もちろん「イヤな読後感を残すミステリー」は大昔からあるわけだが、本書の解説によると、このイヤミスという言葉の発祥・普及は湊かなえの「告白」の大ヒットに端を発するのではないかということで近年では湊氏をはじめとして沼田まほかる、水生大海、岸田るりこ、深木章子、そして本作者の真梨幸子といったいずれも女性作家がイヤミスの旗手とされているらしい。
この分野の読書量が乏しい自分がパッと思い浮かぶイヤミス作家といえば今のところ湊、真梨、永嶋恵美の三女史。

本書の帯には「不快すぎて痛快」というフレーズもあるが、そこまでのパワーは感じられなかった。(いやいやミレーユの章はかなりの不快パワーだったぞ)
まぁ、殆どエログロを使わずにこれだけのイヤミスを書き上げた作者・・・の他の作品をもう少し読んでみたい。

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