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ミステリの祭典

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ダブル・イニシャル

作家 新津きよみ
出版日2012年05月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 E-BANKER
(2012/08/27 16:21登録)
ノン・シリーズの文庫書き下ろし作品。
作者お得意の女性をターゲットにしたサスペンスミステリー。

~安藤亜衣里、木村京美、市川郁子。かつて米国で起きた「Wイニシャル殺人事件」の真似をするかのように、姓名のイニシャルが同じ女性が連続して殺害された。遺体には左半身に犯人による損傷が残される共通点があった。警視庁捜査第一課の刑事・井垣俊は、彼女らが同じ結婚相談所に登録していた事実に辿り着く。婚活の果てに幸福をつかんだはずの女性を狙ったのは誰か? 嫉妬にまみれた殺意の真相に迫るサスペンス・ミステリー~

うーん。期待したものとは違ったな。
紹介文を読んでると、嫌でもクリステイの「ABC殺人事件」的展開を想像するよなぁ・・・
(イニシャルAA→イニシャルKK→イニシャルIIが順に殺されていく)
となると、ミッシングリンクが作品のテーマで、もしかして「木は森に隠せ」って奴かな?
などと先走って予想してましたが、さすがに違うわな。(同じだったら、完全にパクリだ)

ただ、いくらなんでも真相がショボイ。
「Wイニシャル」に拘った理由なるものが「動機」だけというのは、やはり作者のミステリー作家としてのキャパの限界なんだろう。
そこにせめてもう一つ、ギミックを噛ませてこその本格ミステリーなんだけどなぁ・・・
って考えてましたが、そもそもそんな作品を志向してなかったんでしょうね、作者は。
婚活という”はやり”のキーワードに乗せ、女性心理にフォーカスを当てたライトサスペンス、というのが本作の狙いなのでしょう。

そもそも本格ミステリーの王道を期待して購入した私が馬鹿でした。
(時間つぶし程度だったらいいかもしれませんよ)

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