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ミステリの祭典

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逃げる男のバラード

作家 シェリイ・スミス
出版日1963年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 mini
(2012/08/31 09:59登録)
* 今年の私的マイブームの1つ、スミス姓の作家を漁る

* 1912年生まれ、つまり今年が生誕100周年の作家は意外と多い
今年の私的読書テーマ、”生誕100周年の作家を漁る”、第2弾シェリイ・スミスの2冊目

お伽噺風本格の趣だった「午後の死」とはかなりイメージが違い、一般的なサスペンス小説である
シェリイ・スミスという作家の本質は案外とこういう路線なんじゃないかなと思った
サスペンス小説が苦手で本格派しか読みませんてな視野の狭い読者には”館もの”風の「午後の死」の方が合うだろうが、サスペンス小説に偏見の無い読者にはこっちの「逃げる男のバラード」の方が面白いんじゃないかなぁ

No.1 6点 kanamori
(2012/06/17 22:17登録)
作家のレックスは女優の妻ポーラと共謀し、自身の病死を偽装した保険金詐欺を計画し成功する。味をしめた二人は名前と居住国を変え次々と偽装事故による保険金詐欺を実行するが・・・というストーリー。
前半が保険金詐欺の計画を描くクライム・ミステリ、後半になって逃亡サスペンスに変調するプロットになっていて、ある偶然と一つの誤解がもとで、主人公の男女の関係が劇的に転換する所が面白い。保険金詐欺のトリックは現代の感覚では無理がありご都合主義的な部分がありますが、この幸運が後半の不運な展開を際立たせることに寄与していて不自然さを感じさせない。ラストの数行がかなりインパクトありますねぇ。

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