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ミステリの祭典

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目は嘘をつく

作家 ジェイン・スタントン・ヒッチコック
出版日1994年06月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 蟷螂の斧
(2016/05/04 13:30登録)
裏表紙より~『わたしは騙し絵画家。人の目を欺く幻影を生みだすのが仕事だ。そのわたしのもとへ、美術品収集家として名高い大富豪の老婦人がやってきた。屋敷の舞踏室に、壁画を描いてほしいのだという。しかし、屋敷でわたしを待っていたのは、十五年前に起きて迷宮入りした殺人事件の、今も消えぬ暗い影だった…読後に強烈な印象を残す、心理サスペンスの新しい傑作。』~
娘の殺人事件については、老婦人は決して話そうとしない。隠された真相は?とは別にもう一つの物語が・・・。ということで結末は予想とは大分違っていました。著者によれば、「これはミステリでも何でもない。テーマは”錯覚(イリュージョン)”だ」ということです。毛色の変わった心理サスペンスでした。

No.1 7点 こう
(2012/04/24 00:30登録)
 発売当時仁賀克雄が激賞していて手に取った記憶がありますがサスペンスの佳作だと思います。
 中年女性のだまし絵画家が主人公で大富豪の老女の依頼を受け屋敷を訪問するうちに15年前の迷宮入りした殺人事件を追ってゆく、というのが基本ストーリーですが主人公や依頼人の老女の人物造形が秀逸ですね。終盤のたたみかける展開も皮肉が効いていて見事です。ページ配分やスムーズな流れから最後の展開は予想できるかもしれませんが私は大して予想もせずに読み進めたのがよかったのか大いに楽しんだ記憶があります。

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